【今日のポイント】

 60歳を境に
いわゆる「終活」にも関係する問題が
貴方の前面に現れてきます。
これらの諸問題を、貴方はいつから、どこから
片付けていきますか?

 

【おカネの問題:収入】

 貴方がサラリーマンで定年退職となれば、
一定額の「退職金」が支給されることと思います。

その際ですが、今でも多くの企業では
退職金を一括で受け取るか
年金形式で受け取るかの選択が出来るようです。

年金形式の場合、運用は会社に委ねることになり、
毎月一定額の「収入」として支給される形になります。

 退職時点で住宅ローンの一括返済を考えている、
その他の借金の一括清算を考えている、等の
事情が無ければ、年金形式でも問題はありません。

が、唯一、月々の収入が発生することになり、
所得税や社会保険料はその分「増加する」
ことになる点は認識しておくべき点です。

 

 退職後、再就職を目指す場合、
それまでの間の支えとして
「失業保険」があります。

会社都合、自己都合の退職理由によって
違いはありますが、
原則は、退職直前の6カ月の平均賃金の
最大で80%程度(最低で45%前後)
勤続年数に応じた期間中、給付されます。
(最長で1年以内)

但し、ハローワークでの申請が必要になるので
各自が手続きをすることが必要です。

 

 次に、「年金」への対応を考えなくてはいけません。

既にご存知と思うので詳細は省きますが、
年金は「繰り上げ・繰り下げ」受給が可能です。

 自分の年金受給開始前までに、
年金事務所等へ申請が必要になりますが、
ここでも特に日々の生活資金に支障がなければ、
繰り下げ受給で受給額の加算を図る方が得策になります。

この逆に今日明日にも一定の収入が欲しい場合ならば
繰り上げ受給の申請で、通常の受給開始期間前からの
受け取りが可能になります(但し、相応の減額にはなります)

 

【おカネの問題:支出】

 会社員時代は忙しさにかまけて
ズルズルと続けてきた各種保険契約
定年後にも必要なものかどうか?
見直しのタイミングです。

複数契約している医療保険を一本化する。
内容によっては割安の「掛け捨て」保険に切り替える。

 収入の変化に関係なく
保険料は一定額が支払われていきます。
収入とのバランスをよく検討して
保険の見直しを図りましょう。

 

 住まいについても重要な検討課題です。
念願のマイホームも貴方自身と同様に
経年劣化は避けられません。

長期の住宅ローンを完済する頃には
水回りから外装、内装のリフォーム等は
必須になるでしょうし、
親の為、自分たち為のバリアフリー化も
検討する時期になってきます。

その際には一時的に多額の支出が必要になります。

 さらに、不動産には毎年必ず
「固定資産税」「都市計画税」が発生します。

住まいに関しては
「そこまでして(今の住まいに)暮らす価値があるか?」
この検討が必要になってきます。

 

 最後に、クルマを保有する
ことの見直しも検討課題になります。

最近では週末ドライバーですらなくなった
運転するのは車検の時の往復だけ!
等といった極端な事例も聞いています。

すぐにおカネの話になりますが
ガソリン代、洗車代はもちろんのこと
自動車税、車検費用、法定点検、
自動車保険、場合によっては駐車場代までも…

耐久消費財の中でも飛びぬけて
維持費がかかる代物です。

 クルマが無いと生活に支障をきたす
というのであれば、(車種に拘る必要が無ければ)
軽自動車に変えることで
税金面や燃料代を抑えることが出来ます。

近隣にカーリース・カーシェア等の
サービスがあるならば
もはや保有する必要性も薄れてきます。

クルマ収集が趣味、ライフワーク。
ドライブこそストレス解消の決め手。

等といった
おカネで測れない価値を見出している場合には
この項目は無視して下さい。

ただ、生活の安定あってこその趣味

この点だけはお忘れなきように。

 

【相続】

 定年に限った事ではありませんが、
自分たちの親が健在なうちに
相続税の節税について
検討を始めておくべきです。

 仮に子供たち(親から見たら孫)が
まだ学生で、30歳未満の場合、
学資目的の生前贈与であれば
1,500万円までは贈与非課税となります。
(教育資金の一括贈与非課税)

但し、この制度は現状では、
2019年3月末まで
とされているので、注意が必要です。

 他にも住宅の取得やリフォームに要する
費用に関しても700万~1,200万円の範囲で
贈与非課税となります。

 適法な生前贈与の制度を活用して
その後の相続時の相続税節税を
親が元気な間に相談しておきましょう。

 

 住まいに関しては相続でも絡んできます。
特に親は郷里の実家で暮らしているような場合、
その実家をどうするか?

 全盛時に投資目的で購入したリゾートマンションや
都心のワンルームマンションといった物件も含め
その始末について考えておく必要があります。

 親の暮らす実家には相続後も住まない。
で、あるならば「売却」か「賃貸」を
早々に検討することになりますし、
その際には、不動産の名義人の確認、
区画(境界線)の確認等をしておくことも
欠かせない用件です。

中には未だに実家の権利書を見たことが無い!?
といった相談者もいたほどです。

 金銭的な問題の他に、隣人や親族との
無用なトラブルを生じさせない為にも、
ここだけは定年に拘ることなく、
適宜行動に移すことを強くお奨めしておきます。

 

 

【その他】

 定年を機に、今までの生活を見直す事
を始めてもいいでしょう。

例えば、断捨離を始める。

衣服などの場合は
何時かまた着ることがあるのでは?
痩せればまた着れるから?
等の繰り返しで押し入れに死蔵しっ放しの品々、

同じく書籍関係。
単行本を全巻揃えているのに
愛蔵版や文庫版まで保有している。

それなりの価値はあるものの、
家族の誰も関心を持っていない
書画骨董などの品々。

 

 定年時点ではまだ早いかもしれませんが、
たぶん自分の代で継承は絶えると思われる
品々については、将来の始末を考え始める
いい機会かもしれません。

 

 定年前後で最大の問題は、

第二の人生を託す仕事探し

であることは間違いのないことですが、
これ以外にもここに挙げたような問題が
想起されるのです。

今すぐに出来ることから
時間をかけて進めることまで

自分たちのペースで整理しては如何でしょう?